無料ブログはココログ

starbucks

  • st
2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

proverb

« #20 あまり役に立たないリスト(病院内カフェショップ編) | トップページ

2010年5月15日 (土)

「イソップ寓話」から学ぶ口蹄疫問題・ダイヤ価値かさ上げ問題

■イソップ寓話は、2600年前(日本は縄文時代)にギリシアの奴隷アイソポスがまとめた「教訓・処世術書」。元来子供向けではなく、哲学者プラトンやアリストテレスも論じていたという。
人によって解釈の視点が異なる「イソップ寓話」。「どちらが正しい解釈か」ではなく、様々な側面を持つ奥深い寓話だと考えたほうが良い。
岩波文庫の「イソップ寓話集(中務哲郎 訳)」から「驢馬と騾馬」を一例に、解釈の違いを比較してみた。

■「驢馬(ロバ)と騾馬(ラバ)」(181話)

『驢馬追いが驢馬と騾馬に荷を乗せて追っていた。騾馬は、平地を行く間は重荷に耐えていたが、山の麓に来ると担いだままでは行けないので荷物の一部を肩代わりしてくれるよう騾馬に頼み、残りは自分で運び越えようとした。ところが、騾馬がその訴えを無視したため、驢馬は崖から転落して、へしゃげてしまった。驢馬追いはしょうことなしに、驢馬の荷物を騾馬に上積みしたばかりか驢馬の皮をはいでそれを上荷にした。騾馬の苦しみはひととおりではなく、独り言して言うには、「当然の報いだ。驢馬が助けを求めた来たとき、いうことを聞いて少し軽くしてやっていたら今あいつとあいつの荷物を運んでいなかっただろうに』

(注1)驢馬(ロバ):ウマ科ウマ属ロバ亜族、小柄で耳が長い、気難しく頑固、頑丈で力持ち、飼いやすく長生き、煮詰めた驢馬の皮は止血剤。
驢馬に対するイメージ:一般的に愚鈍・頑固。イエスがメシアとしてエルサレムに入城するときに乗っていたのは驢馬。 
(注2)騾馬(ラバ):ウマの雌とロバの雄との異種間一代雑種。子孫は残せない。
■色んな解釈

①訳者の解説

金貸しの場合でも、負債者に少しの融通もしてやろうとせぬ吝嗇(りんしょく→ケチ)ゆえに、元も子もなくすことがよくあるのだ。

②二宮フサ(学童向けイソップ童話の訳者、偕成社文庫)の解説

強いものが弱いものの味方になれば、両方とも助かって無事に暮らせるのだと教えている。

③加藤諦三の解説

愚かな人は最後にツケを払うことになる。自分が幸せになるよりも、人を不幸にするほうがラク。自分が幸せになるには、何か を積み上げる必要がある。積み上げるのには日々の努力がいる。人を不幸にするのには、心の底の憎しみの感情だけでよい。心が復讐に燃え ているとき は、次から次へと人を殺していく。でも、復讐は自分の人生をゼロにすることである。人から攻撃されているときには、つらくて、くやしく て、不安で 不眠症になる。攻撃しているほうは、感情のはけ口があるから不眠症にはならない。でも攻撃しているほうは恨みを買っている。いつか必ず そのツケを 払うときが来る。そのツケの方が恐ろしい。

④私見

「荷物を運ぶこと」は、ロバとラバの両者に課された一蓮托生な問題である。ラバがどんなに無関心でいようとも、ラバはロバの行状に対する荷運びの責任を負わされるのである。少しの気遣い・目配り・協力を惜しんだばかりに死んだロバの皮まで背負わされ、元より重くなった荷物を運ぶことになってしまう。最初から協力しておけば少ない負担で済んだのに、無視した結果過重な負担を強いられたのである。ひょっとしたら、過重な荷物を背負ったラバは途中でロバと同じように滑落したかもしれない。そうすると、馬達を監督する人間(ロバ使い)側にとっても一蓮托生な問題であったのである。
更にいえば、一蓮托生な問題では互いに協力したり、時には他方に忠告をして、相手の言動を正すことも必要である。
しかし、実生活では互いが一連托生な関係にあることに気がつきにくいため見逃したり、気づいたとしても自己保身や管理する側(ロバ使い)の未熟な管理体制や拙速な処置のせいで、関係者全てが甚大な損害をこうむる場合が多々あるのではないだろうか。

○例えば、農林水産食品や伝統工芸品等の「産地偽装」は、一部業者による不正のためにその業界全体の信用を落とすことになる。
一部業者の不正あるいは重過失に気づきながらも手をこまねいて静観しているうちに、いずれ火の粉が降りかかってくる。

・陸奥新報(青森県) 2010/5/15  ー秋田産リンゴ混入問題 不適正表示28社303トンー 

・毎日新聞 2010/5/15 ーダイヤ鑑定「全宝協」が価値かさ上げ 業界団体が聴取へー

>ダイヤモンドの鑑定書を発行する大手宝石鑑定会社「全国宝石学協会(全宝協)」(東京都、高橋夏樹社長)が、業界団体の統一基準より意図的に「カラー」(色)を甘く鑑定し、価値をかさ上げしていた疑いのあることが複数の関係者の証言で分かった。かさ上げ鑑定は07年2月下旬から始まり、外部から指摘があった08年10月下旬まで続いた。この間に鑑定対象となったダイヤは約33万8000個。全宝協は「自社評価のずれを修正しただけ」と主張するが、全宝協も加盟し、統一基準を出している「宝石鑑別団体協議会」(同、土居芳子会長)は、基準を逸脱する行為の可能性もあるとして、近く全宝協から事情を聴く。・・<

○今現在、宮崎県で広がりつつある「口蹄疫」の感染源は未だ特定されてないが、「飼料用輸入稲わらではないか?」と指摘する酪農家や新聞がある。

・西日本新聞 2010/4//25 ー口蹄疫 細心の注意払ってもなおー

・日本農業新聞  2010/4/23 ー口蹄疫疑い3例 輸入稲わら使用/宮崎県 慎重に経路究明ー

これ以上の感染拡大を防ぐためにも当然「対症療法」としての消毒などの緊急措置は必要であるが、同時に感染源と感染経路を解明する「原因療法」にも注目し力を注いでほしい。

(注)対症療法(たいしょうりょうほう、医療用語)とは、表面的な症状の消失あるいは緩和を主目的とする治療法をさす。一般にあまり望ましくない、とされている治療法。「対処療法」と表記するのは間違いである。対症療法に対して、症状の原因そのものを制御する治療法は原因療法という。<wikipedia>

イソップ寓話集 (岩波文庫)
イソップ寓話集 (岩波文庫) 中務 哲郎

岩波書店 1999-03
売り上げランキング : 20856

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連商品
完訳 ペロー童話集 (岩波文庫)
アンデルセン童話集 1 改版―完訳 (岩波文庫 赤 740-1)
完訳 グリム童話集〈1〉 (岩波文庫)
アンデルセン童話集 2 改版―完訳 (岩波文庫 赤 740-2)
アンデルセン童話集 3 改版―完訳 (岩波文庫 赤 740-3)

« #20 あまり役に立たないリスト(病院内カフェショップ編) | トップページ

ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1282442/34707990

この記事へのトラックバック一覧です: 「イソップ寓話」から学ぶ口蹄疫問題・ダイヤ価値かさ上げ問題:

« #20 あまり役に立たないリスト(病院内カフェショップ編) | トップページ